【歴史番組一覧　2016/8/13～8/20】江戸時代のＵＦＯ目撃談の真相と『日本のいちばん長い日』（ただし2015年版）

宇都宮城のカラス

江戸時代のＵＦＯ目撃談を検証

　終戦の日、８月15日を含む週だというのにUFO話。不謹慎と思われる向きもあろうが、筆者が天邪鬼なもので、どちらかというと搦め手から攻めたいのである。ご了承願いたい。
　さて、江戸時代のUFO目撃談を取り上げたのは、これまで何回か取り上げたことのあるNHKプレミアム『幻解!超常ファイル』である。
　女優の栗山千明がナビゲーターを務め、ノストラダムスや雪男目撃談のような超常現象ネタに冷静にメスを入れていく、という番組だ。
　今回のテーマは「大江戸・日本人はUFOを見ていた!?」。
　私の解釈では、モロに歴史ネタである。
　番組ホームページから抜粋する。

江戸時代、関東北部・鹿島灘にUFO出現！？珍しい事件を集めた古文書に描かれた、金属製の円盤と異国の服を着た謎の美女。その正体はこれまで不明のままだった。しかし近年、新史料が続々と発見され、謎が解き明かされつつある。新発見史料で浮上した、忍者と円盤の関わりは？美女の正体は私たちの暮らしに関わる伝説の女神？宇宙文字らしき記号のヒントは浮世絵にあった？事件の仕掛け人はあの有名作家？

　面白そうでしょ？
　江戸時代、鹿島灘に現れたＵＦＯの記録自体はかなり有名で、見たことのある人も多いのではないかと思う。だが、その背景が詳しく語られる例は少なかったのでは。
　夏向けのネタで、ぴったりではないかと思う。

その他の番組

　私にとって8月15日のテレビ番組といえば岡本喜八監督の『日本のいちばん長い日』である。毎年放送されていたような気がするし、若き親父が毎年観ていたような気がする。その横で、小中学生だった私も（ほぼ）毎年観ていた。
　「無条件降伏など認められるか」とばかりに決起する将校たちとそれを押さえようとする軍部。玉音放送を阻もうとする一派とそれを守ろうとする侍従や日本放送協会の職員たち。終戦の日に向けて錯綜する人々の想いと行動を、たたみかけるような息もつかせぬテンポで描いていく演出。モノクロの暗い画面と相まって、その迫力は子供心にも強い印象を残した作品である。
　話題の『シン・ゴジラ』の演出は、『日本のいちばん長い日』にそっくりである。庵野秀明監督は岡本喜八＆『日本のいちばん長い日』LOVEぶりに、観ていてなんだかうれしくなった。
　今年は、テレビ朝日系列の日曜映画劇場で14日（日）21時からノーカットで放送される。
　と思ったら、2015年に制作された原田眞人監督版でした。さすがに、白黒映画をプライムタイムでは放送しないよね。
　2015年版は、軍部より昭和天皇にスポットがあたっている。岡本喜八版とは雰囲気がまったく違うが力作だと思う。未見の方はぜひ。

　再放送だが、BS-TBS『8.15 玉音放送を死守せよ～異なる目的のために、命をかけた２人～』も紹介しておきたい。ヒストリーチャンネルで放送されたものだ。
　ホームページから紹介分を抜粋する。

　60年前、内幸町の日本放送協会に2人の男がいた。玉音放送を死守した男・柳澤恭雄NHK報道副部長(当時35)と、玉音放送を奪取しにいった男・小田敏生近衛連隊歩兵師団中隊長(当時26)である。協会内にいた柳澤は、将校に銃を突きつけられたまま「日本国民に嘘をつき続けたことを悔い、死んでも終戦の玉音を放送する」ことだけを考えていた。外にいた小田は、120名の歩兵隊を指揮しながら「一億総決起を信じて、玉音放送阻止を目指す」ことだけを使命と考え、銃を構えていた。

　なかなか熱いコピーである。上述の『日本のいちばん長い日』とセットで鑑賞したい。

　再放送が多いなか、「風立ちぬの真実～零戦の栄光と悲劇」と題して、BS-TBS『にっぽん！　歴史鑑定』が太平洋戦争ネタに切り込んできた。
　零戦の設計者・堀越二郎を取り上げる。ジブリアニメ『風立ちぬ』の主人公のモデルとなって広く知られた人だけに、間口の広いテーマでいいと思う。
　余談だが、20代前半にとって、零戦とは『風立ちぬ』と『永遠の0』である（子供たちと仕事関係者に取材）。映画の力ってやっぱりすごい、と思った。

　NHKプレミアム『アナザーストーリーズ』のタイトルは「大事件に隠された真実“スクープ”SP」。
　これだけでは「何のことやら」である。
　ホームページを見たところ、「ケネディ暗殺」「大韓航空機爆破事件」「日中国交回復でやってきたパンダ」の三題噺でありました。

スポンサーリンク

2016/8/13～8/20 歴史番組一覧