【歴史番組一覧　2017/9/16～9/22】秋の気配漂う週に「江戸っ子たちの秋の楽しみ」。ビッグウェーブ北斎の娘、大谷吉継、黒田官兵衛、空海と華ある人物がズラリと並ぶ週。

フジテレビの祭りの後は秋の気配

　先週は、フジテレビの27時間テレビ『にほんのれきし』が放送された記念すべき週だった。
　昨年のテーマが『一億人のテレビ夢列島』で、今年が『にほんのれきし』である。一瞬、やけくそなのではないか、と思った。
　私は、自称「歴史番組ウォッチャー」なので、その誇りにかけてかなり観た（ちょっとおーげさ）。およそ半分は見たと思う。
　歴史バラエティという形式ではあるが、本当に古代から現代までの「日本の歴史」を27時間かけて遡っていく、という内容だった。
　個人的にはそれなりに楽しめたのだが、歴史好きの方はほとんど見ていないだろうな。少なくとも私の周囲の人々は完全スルーでした。
　この試みは成功だったのだろうか。テレビウォチャーの方、ぜひ教えてほしい。
　個人的には、FNSに属する各地方局がとっておきの歴史ネタを紹介する番組が面白かった（『秘密のケンミンショー』の歴史版みたいなもの）。

　華やかな夏祭りが終わり、秋の気配ただよう今週。さっそく「秋」ネタの番組が登場。

　江戸ものが続くBS-TBS『にっぽん!　歴史鑑定』は、「江戸っ子たちの秋の楽しみ」。
　しっとりと粋で風情ある江戸を語るのかと思うとそうではなさそうだ。
　番組サイトから引用する。

中秋の名月に、吉原と江戸の男たちがソワソワ？　そこには金儲けとした心の攻防戦が！
月美の名所に隠された秘密とは？
美しい虫の音をもっと楽しみたいと江戸では虫売りが大繁盛！
(中略)
空前の菊ブーム到来！

　江戸っ子はたくましいね、という話になりそう。
　「遊女の末路」ネタの次は「秋の楽しみ」ですから。確信犯的なテーマ選びセンスが好みであります。

　NHK総合『歴史秘話ヒストリア』は、前週の葛飾・ビッグウェーブ・北斎シリーズの姉妹編。今週のテーマは、葛飾応為（おうい）こと娘の「お栄」。
　杉浦日向子作のコミック『百日紅』を原作とした原恵一監督によるアニメでポピュラーになった人物だ。

　番組サイトから引用する。

浮世絵に隠されたお栄の痕跡を4K映像と最新の科学調査で徹底検証！さらに、お栄が晩年の北斎とともに滞在した信州・小布施を井上あさひアナが探訪。北斎最後の大作と、そこに込められたお栄の創作への情熱に触れる。謎の天才絵師・お栄と父・北斎の絆の物語。

　タイトルも「おんなは赤で輝く 北斎の娘・お栄と名画のミステリー」と意味深。面白そうである。

その他の番組

　映画『関ヶ原』公開に合わせたと思われる番組を二つ紹介。

　BS日テレ『片岡愛之助の解明！歴史捜査』は、大谷刑部吉継がテーマ。タイトルもズバリ「新説!関ヶ原・大名で唯一命を落とした大谷吉継の謎」。
　最近は、関ヶ原の仕掛け人は石田三成は単なる看板で実は大谷刑部が黒幕だとか、一般的に知られている病を押して三成との友情を貫いた義に厚い名将、というイメージだけでは語られない人物増が見えてきている。
　どんな謎を歴史捜査してくれるのか。愛之助所長にはぜひガツンとカマしていただきたい。

　BS-TBS『高島礼子・日本の古都～その絶景に歴史あり』は「黒田官兵衛『もう一つの関ケ原』」。
　関ヶ原に乗じて、加藤清正と結び九州制圧を推しすすめた黒田官兵衛。高島礼子が福岡に乗り込んで、晩年の官兵衛に迫るという。
　秀吉旗下にこの人ありと讃えられた知謀の人、官兵衛も人生をかけた野望を果たすことはかなわなかった。
　ほろ苦くてとても好きなエピソードなのである。放送があると必ず観てしまう。
　9/7に放送された『片岡愛之助の解明！歴史捜査』の「それぞれの関ヶ原　黒田官兵衛と長政父子　野望の真実」からほとんど間がないが私は観るだろう、きっと。

　BS11『尾上松也の謎解き歴史ミステリー』は二週続けて高野山。
　先週は「1200年の謎 なぜ人は高野山に集うのか？」という『ブラタモリ』的なタイトルだった。『ブラタモリ』でも高野山が2週連続で取り上げられており歴史の神様の心づかいがにくい。
　今週のタイトルは「空海はなぜ高野山を選んだのか」。またまた『ブラタモリ』風だが、ちょっと伝奇的なにおいがあってよいと思います。

　再放送では、BSプレミアムで『中国　黄河源流への旅』全3回が注目。
　経済大国として変革を進める中国だが、数千年に渡る歴史が刻まれた大河と大地は今も変わらずそこにある。
　個人的には、第3回「伝説の地　星宿海へ」が印象的。まるで幻想の世界だ。

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2017/09/16～05/09/22 歴史番組一覧