【歴史番組一覧　2018/6/16～6/22】地上波で新しい歴史バラエティ登場。橋本佐内、岩崎弥太郎に注目しつつ「戦国時代の島津はすごいぞ」の週。

2018年6月16日(土)～6月22日(金)に放送予定の個人的にチェックしている歴史番組を一覧表にまとめています。主にNHK、BSで放送される全国で視聴可能な番組を抽出しています。日本史が中心ですが、興味次第で海を渡る時があります。個人的な備忘録がわりなので、全放送を網羅したものではありません。放送時間やよりくわしい内容は、各サイトにて確認ください。また、変更になる場合もあります。

地上波で歴史バラエティの新番組

　地上波で放送される歴史バラエティから紹介しよう。
　日テレ系、読売テレビ系の単発企画『時をかける新型歴史ドラマ「やっちまったヒストリー」』だ。
　司会は恵俊彰、歴史学者として本郷和人が出演する。番組サイトから引用する。

歴史上の「事件」や「史実」のさまざまなエピソードを現代劇に変換し、現代でも起こりうる日本人の「失敗の歴史」をひもといていく。江戸時代、時の将軍に仕える「大奥」の女中が起こした事件を、現代のアイドルグループのスキャンダルに変換するなどして、史実を分かりやすく解説する。MCは恵俊彰。

　『戦国鍋TV』のバラエティ版か？
この手の企画は、はまれば面白く、はまらなければきわめて寒い。お手並み拝見である。

　今週放送の番組の中で、個人的に一番興味をひかれるのは、BSプレミアム『英雄たちの選択』の「橋本左内 維新を先駆けた男 安政の大獄に死す！」だ。
　大河ドラマ『西郷どん』では、西郷とともに徳川慶喜を14代将軍に押し上げるため画策する、福井藩主松平春嶽の信頼篤い側近として描かれた橋本左内。安政の大獄で処刑されたとき25歳。
　20歳そこそこの若者が、藩主の目に留まり藩政や国政に関わっていく。どれほど優秀な男だったのだろう。
　磯田節炸裂のにおいがする。

　NHK総合『歴史秘話ヒストリア』は「三菱をつくった男　岩崎彌太郎　海の明治維新」を放送。
　海運業に乗り出した岩崎弥太郎の苦難と成功を描くという。番組サイトから引用する。

その行く手には、明治政府の強力な保護を受けたライバル会社や、欧米の巨大海運会社をはじめ、次々と強敵が立ちふさがります。加熱する顧客獲得競争！逆転の秘策となったのは、スマイル大作戦！？海洋国家・ニッポンの夜明けを担った、海の男の一代記です。

　まるで『海賊とよばれた男』のようだが、気になるのが「スマイル作戦」。
　岩崎弥太郎のあの武骨な肖像画から「スマイル」である。うまい。

　通常の歴史番組の前後編は、前編が古い時代で、後編が新しい時代、となるのが普通。
　BS-TBS『諸説あり！』は、前編が幕末維新で、後編が戦国時代という構成。つまりは大河ドラマシフトなのだが、けっこう珍しい事例。
　題して「薩摩最強伝説～戦国編～ 思わず九州統一！？島津四兄弟の強さの秘密とは」。
　取り上げられる諸説は「島津家は九州統一をするつもりはなく名誉を守っただけだった」「島津義弘は鬼島津ではなく人心掌握の達人だった」「伝説の島津退き口は家康本陣への中央突破ではなかった」など。
　確かに、戦国時代の島津は他の大名とは一味違う。戦国時代だけで２週放送してもよいのでは？

その他の番組

　BSプレミアム『悪女伝説　皇妃エリザベート/女スパイ　マタ・ハリ』は1時間半のスペシャル番組。
　エリザベートはオーストリア帝国を傾けたとされた美貌の皇妃、マタハリはフランス政府要人を誘惑した女スパイ。最近、歴史番組に取り上げられたことがない二人だ。テーマは面白そうな半面、ちょっと心配な感じも残る。　
　出演者がそうそうたるメンバーだ。司会がバカリズム、出演が加賀まりこ、ブルゾンちえみ、大久保佳代子、橋本マナミ、菊地亜美、田中みな実！彼女たちが「悪女トーク」を繰り広げるという。
　法律番組なのに法律の話がきわめて少ない「行列のできる法律相談所」みたいな感じではないだろうな。

　Eテレ『先人たちの底力　知恵泉』は太宰治がテーマ。
　題して「太宰治　その絶望を超えてゆけ」。番組サイトを見ると「太宰の意外な横顔」

死後ちょうど70年、「人間失格」など名作の数々で今も若者に絶大な人気の文豪が、生きる苦しみを乗り越え続けた“したたかな知恵”とは？実家への依存と不満。繰り返す自殺未遂。出口のない苦悩を作家としてのヒットに結びつけた、逆転成功のカギとは？感動作「走れメロス」に隠された、仲間との友情と衝撃と脱力の裏話とは？太宰治の意外な隠れた強さに迫る。

　「先人の知恵を現代に生かす」がこの番組のテーマだが、本当に参考になるのかちょっと不安。

　BSジャパン『ミステリアス･ジャパン』は面白い切り口。
　「佐々木小次郎キリシタン伝説～山口県下関市、阿武町～」だ。
　　佐々木小次郎がキリシタンだったという説のもとは、実は阿武町にある石碑だという。どんな伝説があるのか。興味を引かれる。

　再放送では、NHK　BS1『伝説の晩餐会（ディナー）へようこそ』が注目。
　晩餐会（ディナー）を軸に、現代史における歴史の転回点を描く。「ゴルバチョフ・冷戦終結」「冷戦後の新たな闘い」「日ソ・日ロ交渉秘話」のシリーズ禅話が放送される。

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2018/6/16～6/22放送の歴史番組一覧