【歴史番組一覧　2016/12/24～12/30】放送休止とスペシャル番組の年の瀬の週

長篠の戦いの際、武田勝頼が本陣を築いた医王寺(愛知県)の屋根

スペシャルを中心にご紹介

　年末である。当記事の週の斬り方では、12/31だけが次週持ち越しになるため、気持ちよく「最終週」と言えないのがせつない。
　年の瀬だけに、NHKを中心に通常放送がのきなみ休止。その分、スペシャル番組が増えて来る。
　地上波も含めて、歴史ネタのスペシャルから紹介する。

　まずは、完結した『真田丸』の総集編。歴史ジャンルでは、文句無しに今年最大の話題作だった。数年来最大かもしれない。
　ネット的にも、SNSでの盛り上がりがさらにファンを増やす（逃げ恥も同様）、考証担当の方がSNSで情報を飛ばす、などエポックメイキングな作品だった。
　総集編は、30日午後に、第1章「波瀾万丈」、第2章「表裏比興」、第3章「栄枯盛衰」、最終章「日本一兵」の４部構成で放送される。
　タイトルを見ただけで、あのシーン、このシーンが浮かんできてなかなかに胸熱である。個人的には、生き生きとした草刈正雄演じる昌幸の姿をしっかりと目に焼き付けたい。それから北条氏康もだな。
　来年の『おんな城主　直虎』については、『歴史秘話ヒストリア』で「それでも、私は前を向く～おんな城主・井伊直虎～」の再放送がある。
　２分ものの予告も放送されている。調べたところ「『おんな城主　直虎」女子会編』が24日14:48～、26日24:07～、30日15:05～に、「『おんな城主　直虎』」ライブ編が25日4:25～、10:47～、28日10:48～、「NHKプレマップ『大河ドラマ“おんな城主　直虎”』1月8日スタート」25日4:27～、25日18:42～、30日16:33～に放送される。女子会編とライブ編が気になる。

　地上波では、２週連続で林修の番組がある。一体何番組出ているのか。
　今回は、『林修の今でしょ!講座　2時間スペシャル』。林修と最近テレビでお見かけする機会が増えた歴史学者・本郷和人がナビゲーターを務める歴史ネタたっぷりの２時間とのことである。サイトにあるテーマは下記の通り。

◎織田信長!実は天才経営者!?　◎真田幸村と同じ年に生まれた影の天才!?
◎朝廷を倒した日本唯一の革命家　◎徳川家康を天下人に導いた男
◎徳川家康が真田幸村より怖れた男　◎黒田官兵衛よりも天才軍師!?

　林修は解説がうまい。前週の『埋蔵金』もテンポのよさに乗せられて一気見してしまった。どこが完結編やねん、ここで終わりか、出ました詐欺か、という内容だったが（完結編シリーズのスタートだったのね）。今回も見てしまうだろう。
　本郷先生だが、NHK総合『趣味どきっ！』の『姫旅』ではいつもの勢いがない。女優に囲まれて照れているのか、見ていてハラハラしてしまう。気持ちはよくわかるが。
　林修相手ならノビノビやれるに違いない。

　BS11では開局10周年番組『高橋英樹のクイズ！なるほど歴史館　信長、龍馬、真田の意外な真実に迫る』が放送される。
　司会高橋英樹で、歴史コメンテーターに金谷俊一郎。解答者に宮崎美子、柴田理恵、黒鉄ヒロシ。
　平均年齢が高いというかいやあ渋い人選である。

その他の番組

　通常放送のあるBS-TBS『にっぽん！　歴史鑑定』は、前週の大化の改新から一気にさかのぼって「江戸の大店 大儲けの秘密」。
この番組、定期的に江戸市井のテーマを取り上げていて、けっこう得意技である。年末に観るにはちょうどよいかも。
　
　BS11『尾上松也の古地図で謎解き！にっぽん探究』は、今年最後の「真田丸」番組かもしれない、タイトルもズバリ「真田信繁　最後の決戦『大坂の陣』。ひもとかれる謎は「真田一族 強さの秘密とは」「「真田丸」は信繁が破壊した！？」「秀頼が家康に叩きつけた挑戦状」とのこと。新鮮な切り口を見せてほしい。　
　個人的には、１月６日放送の「信長『長篠・鉄砲隊戦法』の通説を覆す」が気になる。
　ナビゲーターは、長篠の戦いにおける鉄砲三段撃ちに疑問を呈した歴史学者・平山優。
　私も戦場となった設楽原に行ったとき、その幅の狭さには本当に驚いた。歩いてもせいぜい２分。馬で走ったらトップスピードに乗る前に川にぶつかってしまう。川を越えても馬防柵は目の前。武田騎馬軍団が颯爽と走っていくところに、織田・徳川連合軍からの集団が浴びせられる、というイメージが粉々になった。
　楽しみである。ちなみに案内人は最近板についてきた右近君。

　再放送だが、BSジャパン『逆説の日本史～３人の龍馬と徳川幕府滅亡の謎～』がある。本放送は今年10月、まったく気が付かなかった。不覚。
　「逆転」と言えば、井沢元彦。その説に毀誉褒貶はあるけれど、勢いにのった時は実に面白い。
　今回の切り口は、サイトから引用すると「幕府崩壊と近代国家の夜明けは、本当に勤王の志士たちの活躍だけで実現したのか？実は、幕府の中にも、近代国家への道筋を描いた“龍馬”が何人もいたのだ」というもの。「３人の龍馬」とは、小栗忠順、鍋島閑叟、田沼意次。
　さて、どんな逆転を見せてくれるか。ぶっ飛ぶようなものを期待したい。

　そういえば、少し前まで、年末年始にはなにかしらスペシャルの歴史ドラマがあったものだが（8時間ぶっ通しとか）、今年末・年始は聞こえてこない。あまりよい視聴者ではなかったが、ないと少しさびしい。わがままなものである。
　BSでは、映画やTV時代劇の一気放送などがあるようなので、興味のある方はサイトでチェックしてほしい。局名に「年末」を付けて検索すると各局の特集ページが見つかると思う。

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2016/12/24～12/30 歴史番組一覧