【歴史番組一覧　2017/3/18～2017/3/24】大河ドラマの音楽の舞台裏と、天気と、おんな城主めぐりの週

大河ドラマ音楽って特別ですよね、という話

　まずは音楽番組を紹介する。
　歴史と音楽といったら、「大河ドラマ」のテーマミュージックである。
　フルオーケストラで奏でられるドラマティックで重厚、それでいてメロディアスでわかりやすい音楽。
　どの曲にも愛着があって、1曲選べと言われると本当に困る。いい曲ばかりだし、番組を見ていた頃の思い出がよみがえったりして、もう大変なのである。
　誰も興味はないと思うけれど、あえて「私の1曲」を選ぶ。ズバリ『黄金の日々』である。作曲を手がけたのは池辺晋一郎。
　海に飲み込まれる夕陽のアップをバックに流れるこの曲にはそれまでの「勇ましい」というイメージはなかった。明るく爽やかなメロディなのに、胸に迫るせつな。
　主役が武将ではなく、商人の呂宋助左衛門だ、ということもあってのテーマ選びだったのだろう。歴史の影に懸命に生き、そして名も無く消えていく人々の生き様が伝わってくる名曲だと思う。
　ドラマもまさしくそういう物語で、家族と一緒に時には痛快さに手をうち、時には涙ぐんだりして、全話踏破した。大事な思い出の曲である。
　みなさんにも、そんな忘れられない1曲が、きっとあるに違いない。

　紹介するのはBSジャパン『おんがく交差点』。春風亭小朝とヴァイオリニストの大谷康子が司会を務める音楽番組で、私もまったくノーチェック番組。
　今回のタイトルはズバリ「大河ドラマテーマ音楽作曲の舞台裏」。これでは取り上げないわけにはいかないでしょう。
　ゲストは作曲家の渡辺俊幸。私にとっては神作曲家である渡辺宙明（『マジンガーＺ』『宇宙刑事ギャバン』、戦隊シリーズほか多数！）の息子さん。
　手がけた大河ドラマは『利家とまつ～加賀百万石物語～』である。作曲の裏話のほか、大谷康子のバイオリン用の特別版オープニングも聴けるらしい。
　大河ドラマファンはぜひ。

　蛇足だが『おんな城主直虎』のオープニングが好きである。作曲は菅野よう子。
　これまでの大河オープニングのどれにも似ていない。
　格調高く、さわやかなのに、「直虎」の芯の強さを表現するように力強さが常に底辺にある。映像はちょっとテーマにこだわり過ぎてるようにも思えるが、とても気にいっている。
　サントラが出ているが、どの曲もメロディアス。それぞれに個性があって捨て曲がない！　さすが菅野よう子。おすすめである。

天気は歴史も人の運命も変える

　天候が影響を与えたと思われる歴史の転換点を取り上げる不定期番組、ＢＳ朝日『歴天 日本の歴史を変えた天気』。
　現代の我々でさえ天気の変化をどうすることもできない。ある程度の確立で予測ができるだけである。
　経験則で天気を予想することしかできなかった時代、天候の変化は多くの局面で歴史を変えてきたはずだ。我々の知りようもないところで。無数の人々の人生、運命もまた。
　今回のテーマは「長篠の戦い・関ヶ原の戦い」。
　関ヶ原は、前夜は雨。朝には雨は上がったものの、深い霧に覆われていたことは有名だが、長篠の戦いとなると不勉強のせいでちょっとピンと来ない。
　番組ホームページから引用する。

数々の史料をもとに「長篠の戦い」を見ていくと、「信長は梅雨明けを狙って行軍を遅くした」「万が一雨が上がらないときのために鉄砲用の雨避けを用意していた」など、常に“天気を味方につける”ように動いていた可能性が見えてきた。

　長篠の戦いというと、「三段撃ちは本当にあったのか」「武田騎馬軍団の突撃は黒澤明の創作」とか戦法中心に語られることがほとんど。天候で切った番組はあまり見たことがない。面白そうである。

　NHK総合とBSプレミアムでは『おんな城主直虎』の関連番組として『直虎だけじゃない！おんな城主ものがたり』が放送される。
　出演している光浦靖子（今のところはプロモーション動画だけだが）と、直虎の幼少時、おとわを熱演した子役の新井美羽が井伊谷をまわる。ここまでならよくあるが、面白いのはさらに九州柳川でギン千代、遠野で清心尼の足跡をたどる。まさしく「直虎」だけじゃないである。むしろ女城主としては、ギン千代と清心尼の方が有名なくらいなんだけれど。
　ナレーションは、井伊直親（三浦春馬）の正室しのを演じる貫地谷しほり。安心、納得の布陣である。
　
　大河ドラマ関連(？)では、BS-TBS『にっぽん！　歴史鑑定』が「井伊直弼暗殺！桜田門外の変」、BS12『せいこうの歴史再考』で「井伊直弼～彦根～」がある。井伊となると、やっぱり直政か直弼になる。それと彦根城ね。

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2017/3/18～3/24 歴史番組一覧