【歴史番組一覧　2016/2/1～7】　維新明治期ネタに注目。あるいはNHK朝ドラをどう表現するか？

維新明治期ネタが多くて個人的に○の週

　維新・明治期ネタが目立つ週。
　『歴史にドキリ』は学習年度終了に向けて明治期をひた走っているので陸奥宗光と小村寿太郎が題材なのは当然として、『英雄達の選択』が日本細菌学の父、北里柴三郎、『歴史捜査』が薩長同盟150年記念特集、『にっぽん！　歴史鑑定』が朝ドラ『あさが来た』のモデル広岡浅子。
　維新明治期は政治・文化の激変期なだけに、面白い人や事件が多い。個人的にはどんどん掘り下げていってほしい。
　興味深いのは『歴史鑑定』の番組紹介。告知にタイトルをズバリ使えないために、

　と表現している（正確には原”案”ですが）。　今、流通している文庫本には写真付きの帯が付いているので、確かに原案本を紹介すれば間違いない。次は五代友厚か？

　話はガラっと変わるが、維新から明治期に生きた女性、という題材は共通なのに『あさが来た』と『花燃ゆ』の評価がこれほど違うのは一体なんなのだろう。
　結局は、ヒロインの事蹟と人間力の差に落ち着くのかもしれないが、直接的な原因は自由度が高い朝ドラとしばりの多い大河ドラマ、という制作環境の差にあるような気がしてならない。『花燃ゆ』のヒロインだって、本人の事蹟はほとんど残っていないとしても、幕末維新の有名人が周囲にゴロゴロいたという環境をふくらませば、いくらでも面白い話は作れたはずだ。だが、あくまでも歴史ドラマでなくてはいけない大河ドラマは、タブーの壁に囲まれて、十分にふくらませきれなかったのではないか。
　最後まで観たけれど、井上真央が心から笑ったシーンが全然記憶にない。１年間、彼女の悲しそうな表情ばかり見ていたような気がする。こんなにカタルシスのないドラマも久しぶりだ。
　現在放送中の『真田丸』には、笑って泣ける『吉本新喜劇』的手法を感じる。
　タブーの壁を壊し、大河歴史コメディという新ジャンルを確立して、NHK大河ドラマのあり方に新潮流を巻き起こしてほしい。

『趣味どきっ！』で城めぐりスタート。変わりダネもあり

　NHKの趣味ガイド番組『趣味どきっ！』では、火曜日放送のシリーズで『お城へ行こう！（全８回）』がスタート。ガイドは奈良大学の千田嘉博学長とタレント松村邦洋。
　第一回は、お約束の上田城・松代城。NHKのクロスメディア戦略は本当にすばらしい。
　上田城は食傷気味なほど紹介されてきたが、意外と弾幕が薄い松代城が取り上げられるのはよいと思います。
　戦国ネタでは、『真田丸』で悲劇のイケメン２代目というイメージが全国的に定着した武田勝頼が『ヒストリア』で、石田三成が『そして傑作が生まれた』で取り上げられる。
　勝頼が自刃した天目山に行ってみると、そこかしこに攻める織田軍と勝頼軍が戦った跡が残っていて、じわじわと包囲されていく勝頼の焦燥が迫ってくる。四男なのに跡継ぎに押し上げられて、ヘタに優秀だったばかりに破滅への道を突き進むことになった勝頼に光が当たるのは個人的にうれしい。
ドラマ『大江戸炎上』の関連番組シリーズ『大江戸炎上ミニ』全４回も放送。2/2から2/5まで。
　面白いのが、NHKBSプレミアムの５分番組『もういちど、日本』で、2/3のテーマが「武将の仏像」。義経や足利尊氏が大切に崇めたという仏像を紹介するようだ。

　変わりダネは二つ。
　一つ目は、同じく『趣味どきっ！』から『世界遺産～日本史タイムカプセル』。
　世界なのか日本なのかはっきりせい！　と突っ込みたくなりますが、これはすでに終了している『開け！　世界遺産(全８回)』の最終回の再放送。
　未見だが「日本史」と来るからには取り上げないわけにはいかない。クイズ形式らしい。
　もう一つは、ノストラダムス！
　歴史番組なの？　という突っ込みはあるでしょうが、歴史ってあるし、歴史事件も取り上げられるようだし、筆者が大鉱物なので紹介しております。
　栗山千明がナビゲートするシリーズ『幻解!超常ファイル　ダークサイドミステリー』。UFO、超能力だの、超常現象だの、これをNHKが、と思うような内容だが、扇情的なところはなくてとても上品な出来。
　2/4、2/5の2夜で、いよいよノストラダムスにメスが入るわけですが、栗山千明が「ノストラダムス」と口にすることを想像するだけでドキドキしてしまうような人には特にオススメなのではないかと思う。私ももちろん録画予約済み。

スポンサーリンク

2016/2/1～7|歴史番組一覧

2016/2/1～7 |変わりダネ

　知人から「タイムスクープハンター」が再放送中だよ。紹介しないの？　と言われたけれど、あれはドラマだと思うので、掲載していません。
　ドラマは、比較的情報も入りやすいので、ここで紹介する必要もないよね、という考えです。